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市立輪島病院様 「仮想ブラウザ RevoWorks SCVX」

電子カルテと同じ端末で、ネットを安全に利用。
業務が劇的に効率化した。

市立輪島病院様は、石川県北部に位置する、市内唯一の総合病院です。スタッフの業務を効率化し、現場に支障のない体制づくりのため、ICCがご提供する「仮想ブラウザ RevoWorks SCVX」をご採用いただきました。

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診療に支障が出ないよう、業務効率化が課題

SCVXを導入されて、どのような効果があったか。感想などをお聞かせください。

最初に、輪島病院の背景をお話します。輪島病院は石川県北部に位置する、市内唯一の総合病院です。急性期病棟・回復期病棟・療養病棟と複数の病棟を持った、いわゆるケアミックス病院でもあります。石川県には中核市の金沢市がありますが、金沢まで足を運ばずとも地元でケアを完結できるよう設備を整えています。


また輪島市は高齢化率が40%以上と高く、輪島病院の入院患者の平均年齢は80歳を超えています。今後も、超高齢社会が継続していくにあたり、病院を必要とする人の数は増えていくでしょう。それに対し、院内のスタッフは減少傾向にあります。それぞれの業務を効率化し、現場に支障のない体制を作らなければと日々、苦慮しています。

業務効率化が、課題としてあるのですね。

その通りです。大きな課題はネット環境でした。以前は行政用のネットワークだけが使用可能でした。行政のネットワークは要件が厳しく、使い勝手がよくありません。それでも使えるならまだいい方で、医師や看護師など医療職には、ネット環境がありませんでした。

医療の現場でも、ネットは不可欠です。外来診察室では、ネット上の資料から診療内容の説明をしたり、患者様が服用している薬剤等の情報を調べたりしています。他にもリハビリの指導は動画を見ながら行っています。また、学会系の報告はインターネットで行うものもあります。以前はそれらを現場でスムーズにできず、とても不便でした。

現場にネット環境がないのは、かなり不便ですね。
そのため医師や看護師の中には、私物のパソコンを持ち込み、ポケットWi-Fiなどを契約して使っている人が多くいました。資料の印刷は、私物のパソコンからUSBフラッシュメモリへ保存し、病院内の特定の端末を使って行っていましたね。


また看護師がeラーニングで研修を受けたくても、ナースセンターにはネットを使えるパソコンがない。そのため自宅や屋外など、自らの通信環境を使ってeラーニングを受けていました。作業効率化できているとは、言い難い状況でしたね。
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輪島病院 医事係長
山吹 允 さん



スムーズな診療へ向け、SCVXの導入を決定

2012年に、ICCさんより電子カルテを導入してもらいました。以来、こちらの要望を取り入れ整備してくれるなど、システムに関してICCさんに信頼を寄せています。SCVXは2019年に提案してもらい、翌年の2020年秋に導入という流れになります。


SCVXの説明を受けたときの感想は。

申し上げた通り、現場のネット環境整備は不可欠なことでした。そこでICCさんから、「SCVXを導入すれば、電子カルテと同じ端末でインターネットを見られます」と説明をもらい、まさに自分たちのニーズに合っていると思いました。


電子カルテと同じ端末で操作するためセキュリティが気になりましたが、SCVXはセキュリティ境界を守った上で、画面の転送のみ実行されます。それなら安心して使えると判断したのと、一般的なパソコンと同じようにブラウザ操作できるのもポイントでした。医療関係者は、IT機器に対し拒否反応のある人もいます。使い勝手や手間が増えれば、せっかく導入しても使ってもらえないかもしれない。そんな操作面の心配も、SCVXはないように思えました。


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実際に導入されて、いかがでしょうか。業務は改善されたでしょうか。

大げさではなく、業務は劇的に改善されましたね。導入以来、医療職からのインターネットに関する問い合わせがなくなりました。ネット利用できるパソコンを各病棟に1台、外来診察室に1台で用意してあります。それらを、同時アクセス30ライセンスで利用しています。


診察室では患者様へ画面を見せながら最新の情報を説明でき、eラーニング受講もナースセンターで行えるようになりました。また今のコロナ禍の状況では、ワクチン接種の動画を医療現場で確認できるのが大きいです。新型コロナウイルスの情報は、厚労省など最新のものを全部署でリアルタイムに共有できています。


SCVXはネット上のエクセルやPDF、パワーポイントなどのファイルを、コンテナと呼ばれる仮想空間へダウンロードできます。そこから閲覧はもちろん、印刷やPDF化もできるので非常に便利です。以前のように、印刷のために専用の端末へフラッシュメモリを持ち込むといった手間がなくなりました。


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コスト面に関してはいかがでしょうか。SCVXはオープンソースのLinuxをベースにしているため、Windows CALを使用したシステムより、ライセンス料を安価に抑えられています。

リーズナブルだと思います。病院内では色々なシステムを契約をしており、それらと比べると安価です。



オンライン化を進め、患者様の診療に集中する

SCVXと同時に、Wi-Fi整備も実施いたしました。
ICCさんにWi-Fiも整備してもらったことで、個人のスマホやパソコンの通信容量を気にしなくて良くなったと好評です。コロナ禍でタブレット面会を実施していますが、その際にも役立っています。

医療は、オンライン化が進んでいます。SCVX導入のように、今後もIT化を推進し、患者様の診療に集中できる体制をどんどん作っていきたいと思います。
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お客様情報

【市立輪島病院】
■所在地 石川県輪島市山岸町は1番1地
■開院 昭和20年2月
■病院長 品川 誠
■HP https://www.city.wajima.ishikawa.jp/wajimahp/
昭和20年に診療を開始した、石川県能登半島の北部に位置する総合病院。輪島市では入院施設を持っている唯一の病院であり、同市の救急車もすべて受け入れている。奥能登の四つの 市・町の感染症受入機関でもある。高齢化率40%を超える輪島市において、災害拠点病院としての役割も果たしている。平成20年には、石川県で初めてとなる「赤ちゃんにやさしい病院」Baby Friendly Hospital(BFH)の認定を受けた。奥能登の中核・救急・へき地医療を行う病院として、市民から信頼を得ている。
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