東尾張病院様「LifLi検査Hi」
LifLi検査Hiでデータ活用が加速
バーコードとオンライン化により
検査業務の安全性と業務効率を向上
愛知県名古屋市の東尾張病院では、検査業務の高度化と効率化を目的に「臨床検査システム LifLi検査Hi」を導入。バーコード化とオンライン化によるヒューマンエラーの抑制に加え、TATの可視化やパニック値管理の徹底により、業務品質と収益管理の両面で大きな改善を実現しています。

臨床検査技師長 松井 一樹さん
小規模病院に十分な機能 仕様への適合度が決め手
まずは病院のご紹介をお願いします。
松井●当院は第二次大戦後まもなく、結核療養所として開院しました。昭和44年に精神科専門の療養所へ転換し、平成16年より愛知県唯一の国立病院機構の精神医療機関として現在に至っています。
臨床検査システム「LifLi検査Hi」を導入された経緯を教えてください。
松井●国立病院機構では、施設間での人事異動があり、私はこれまで様々な施設を経験してきました。電子カルテや部門システムで共に5社程度を導入運営する中で「自施設に本当に必要な機能は何か」を整理する必要があると考えていました。
毎年、JACLaS EXPOに足を運び情報収集をしていますが、2023年にICCさんの展示を始めて拝見しました。
「小規模な病院にとっても、必要な機能が揃っているシステム」というのが第一印象です。そういった印象が、今回の仕様書作成時の意見招請などでも、対応不可やカスタマイズによる費用増などがメーカー回答で多い中、多くを標準装備として実装しており期待通りの回答が得られたと思っています。入札は価格競争ですので、ICCさんが落札してくれた際には内心ほっとしました。これまで多くの施設で稼働実績があることで標準機能を豊富に揃えているところは、今でも大変信頼しています。

バーコード運用を実現 確認作業と人的ミスを解消
以前のシステムでは、検体測定に課題があったとうかがいました。
松井● 2025年3月からのLifLi検査Hiの稼働に合わせ、上位システムもオーダリングから電子カルテへ更新。それに伴い、部門システムも見直しました。というのも、もともと分析装置と検査システムは同じメーカーでしたが、装置のみ別メーカーへ変更していました。その結果、装置とシステムが別メーカーとなり、ミドルウェアを介して仕様変換を行っていたのです。その影響で検体のバーコード運用ができず、並べる順番を誤ると「患者取り違え」というリスクのある状態でした。
LifLi検査Hi導入後は分析装置と直接オンライン接続ができ、バーコード運用を開始しました。検体は順番や配置に関係なく測定可能となり、確認作業や人的ミスがほぼゼロになっています。さらに従来は2機種のみオンライン対応でそれ以外は手入力でしたが、現在は全分析装置がオンライン化されています。入力ミスや作業時間のロスも解消されました。
細菌検査の運用はどのように変わりましたか。
松井●以前は医師が発行した依頼箋をもとに、検査部で複写式用紙へ転記して外部委託へ提出。結果は紙で戻り、カルテへ保管するという流れでした。
現在は依頼・結果ともに、データとして管理できるようになりました。感染症関連のデータは院内だけでなく外部報告も必要なので、統計や集計が容易になって助かっています。件数自体は月に数件程度ですが、データ化された意義は非常に大きいと感じています。
TAT管理とパニック値で業務の質を可視化
定量的に向上した部分はありますか。
松井●TAT(Turn Around Time)の計算機能は非常に有用です。検体の到着から報告までの時間をリアルタイムに把握でき、さらに統計的な分析も可能となっています。どの工程で時間を要しているのかを追跡できるため、業務改善の指標として活用しています。
具体的には外来迅速検体検査加算に関連する業務の運用改善に用いています。
以前は処理時間を正確に把握できず、「ともかく急いでやる」といった漠然とした対応になりがちでした。
TATによって工程ごとの遅延が可視化され、根拠に基づいた改善が可能になりました。収益面でも明確な効果があります。
他に評価されている部分はありますか。
松井●測定作業日誌についても、運用面での変化は大きいと感じています。従来は項目別件数や測定時刻、緊急時の連絡履歴などを個別に整理していましたが、現在は必要な情報が自動で一覧化されます。
規定様式に準拠した形式で保存できるため、紙で保管せずとも、データのままで監査や保健所の立ち入り検査に対応でき、管理負担の軽減につながっています。
さらにパニック値は、安全管理の観点で質的な向上をもたらしました。これまでは技師の目視確認に依存していましたが、現在は該当項目が画面上で明示されるため、連絡漏れのリスクを抑制できています。加えて外部精度管理用データを標準フォーマットで出力できるようになり、加工なしで提出できる点も実務効率の向上に寄与しています。
当社の対応には満足していますか。
松井●機能自体の評価ではないですが、システムの構成面で大きな改善がありました。オンラインアプリケーションの設置場所を、クライアント端末側ではなくサーバー側に設置してもらったのです。
クライアント型の場合、端末トラブルが発生すると、オンライン処理が長時間停止してしまうケースがあります。今回はその点を相談しサーバーで立ち上げる構成にしてもらったことで、特定端末の不具合でオンラインが止まることがなくなりました。業務継続性の面で安心感があり、結果として安定した検査運用につながっています。
今後、LifLi検査Hiをどのように活用していきますか。
松井●システム活用による効率化で検査業務に集中できる環境を整え、他職種連携や患者対応へ還元していきたいと考えています。ICCさんには今後も、ユーザー目線でのサポートと機能向上を期待しています。

※本記事の内容および所属・役職は取材当時(2026年2月)のものです。
お客様情報
【独立行政法人国立病院機構 東尾張病院】
| ■所在地 | 愛知県名古屋市守山区大森北2丁目1301 |
| ■HP | https://higashiowari.hosp.go.jp/ |


